公魚 第22戦 朱鞠内湖遠征 1日目
【1日目 3/25(月)】
午前1時に出発、R275を北上する。
道中、吹雪。

なんまら降ってるんですけど・・・
現着は4時頃。
朱鞠内の町の手前にあるPで仮眠を取る。
5時過ぎに起床し、朱鞠内湖へ向かう。
受付を済ませ、荷物を降ろし向かった先は二股奥。

・・・って、何にも見えねえよ(笑)
湿った雪が横殴り気味に降っている。
見えるのは湖面に突き刺さった赤旗の竹竿と、積雪の下に薄っすらとモービルの轍の跡のみ。
積雪は30センチ以上あったんじゃないかな?
スノーシューを履いていても歩くのが大変なほど。
薄っすらと見える轍の跡を頼りに二股奥を目指す。
なるべくなら最短ルートで行きたいのだが、
轍の跡を踏み外すと雪が深くてソリが曳けない状況、遠回りでもモービルの轍上を歩くしかなかった。
30分以上掛けて二股奥に到着。
竹竿の刺さる古穴一つ一つに振動子を投入してサーチする。
この作業ですらシンドイくらいの積雪量、もう勘弁してくれ。
3つ目に見た穴の反応が素晴らしく良かった。
二刀流 + 魚探用の穴がトライアングルに丁度良い配置で開いている、この穴を使わない手はない。
雪を除けて整地する。
するとサシのオガクズがわんさかわんさかと出てくる。
古穴の中もオガクズだらけ・・・
”オガクズだから自然に帰るだろう”とか思っちゃってるんだろうか?
朱鞠内湖のように古穴再利用がデフォの釣り場でコレをやっちゃあダメだろ?
次にこの古穴を使う人の身になってみろよ、ホント頭にくるわ!

さて、整地が終わってテントを設営。
風が強まる予報なので、ペグダウンをしっかりとし、テントのスカートにもどっしりと雪を載せた。
マナスルに火を点し、魚探を見ながら準備する。

コレはヤベー奴だ、魔界狙えるだろ?
テントの外は湿った雪の吹雪。
テントに吹き付けた雪は生地に留まり、融けて流れる。
電動二刀流で魔界を目指す。
事前情報として今季の朱鞠内湖のワカサギは当歳魚が多いと聞いていたので、
仕掛けは狐の0.5号でやってみる。

だいぶ時間が掛かってしまったが、9時前にスタート。
手返し優先の捨て錘仕掛けで行きたかったが、穴の真下にストラクチャーか?
仕掛けを落とす度に捨て錘が引っ掛かる。
コレではダメだと思い、本錘1.5号の宙釣りで行く。

順調にポンポンと釣れる。
今日はイケる!と思っていた。
おかしい。
頭痛がする。
熱っぽい。
悪寒がする。
聴力がおかしい。
マナスルの轟音が気にならなくなり、キーンというかツーンというか
無音の状態の時に聞こえる耳鳴りがする。
風邪かなぁ・・・
風雪に体を濡らしながらテントを設営したし、前日も車庫に籠って遠征準備していたから
風邪を引いたんだろう。
でも、やっぱ変だ。
エサの交換が思うように出来ない。
サシと鈎は摘まめるが、サシに鈎を思うように刺せない。
明らかにおかしい。
一酸化炭素中毒ではないよな・・・。
ストーブを焚く際はどんなことがあろうとも、テントのベンチレーションとメッシュ窓は開けて
通気するようにしている。
換気は出来ているはずだ。

1時間目で127匹釣ったところで
mitsuさんから 『朱鞠内ですか?』 とLINEが入った。
良いポイントに入れたことと、自分の体調が良くないことを返信した。
『体調が優先ですよ』
『それ熱があるんじゃないですか?静養して下さい』
『無理しないで下さい』
と、たくさんのお気遣いを頂いた。
『無理をしないで下さい』 の言葉で納竿する決心がついた。

150匹で終了した。
片付け作業が思うように出来ない。
仕掛けを台紙に綺麗に戻そうとしたけど、手元がおぼつかず元の状態に戻せない。
テント内の荷物を片付けるだけでも大変だった。
テントの外に出る。
足元がおぼつかない、体がふらつく。
両膝をつかないとペグを抜くことすらできない。
何とか荷物をまとめたが、とても自力で歩いて帰れる状態ではない。

漁協に電話し、体調が悪くなった旨を伝えてスノーモービルを手配し、車へ戻った。
荷物を車に積み込み、車内でしばらく休んだ。少し楽になった。
風邪ひいたんだろうな。
風邪薬を買って、温泉で体を温めてたくさん眠れば大丈夫だろうと思っていた。
ドラッグストアで風邪薬と栄養ドリンクを買い、温泉に浸かって十分に体を温めた。
体調はだいぶ回復し、風邪薬が効いてるんだと思っていた。
一晩眠れば大丈夫だろう・・・そう思いながら、20時過ぎには眠りについていたと思う。
この時のテントの状況、体の異変など、
今となって思い返してみると、明らかに一酸化炭素中毒になっていたんだと思う。
この時のテントの状況が一酸化炭素中毒の原因だと思われるので、その時の状況を以下に記す。
① 湿った雪が横殴りにテントに吹き付ける状況だったこと。
② テントのベンチレーションは開放、メッシュ窓も半開になっていたこと。
③ テント内は十分に通気されていると思っていたこと。
湿った雪が横殴りにテントに吹き付けていた。
吹き付けられた雪はサラサラとした状態ではなく、湿った状態なのでテント生地に張り付く。
湿った雪がベンチレーションのメッシュ及びメッシュ窓に張り付き、テント内の温度が高いため融ける。
融けた水滴はテント生地なら流れ落ちるが、メッシュ生地では流れずにメッシュの網目を埋めて行く。
水で濡れたメッシュ部は通気性を遮断し、結果テント内は密閉状態になり一酸化炭素濃度が上昇していった。
こういう事だったのだと思う。
ベンチレーションやメッシュ窓が開いているからといって安心できない事を痛感しました。
一酸化炭素警報器は必要ですね、来季までに購入しておきます。
シーズン終盤の湿った雪の状況下でのストーブの使用は十分にお気を付け下さい。
また、mitsuさんからのLINEが入らなければどうなっていたか分かりません。
mitsuさん、本当にありがとうございました。
2日目、最終戦に続く

